スーパーファミコン

半熟英雄

今の大作（駄作？）指向では考えられない、スクウエアからでたおちゃらけシミュレーションゲーム。時期でいうとFF４が出たくらいかしら。私の中での、ベスト・オブ・スクウエアかつ、ベスト・オブ・スーファミ。劇場形式になっていて、一話おわるごとに幕がおりたり、コマーシャルが入ったり、観客が笑ったりする。主人公はある国の王子さまなんだけど、どうしようもないやつで、趣味がつまみぐいで、いつも大臣を困らせている、というお約束な設定。全編にわたって、お約束的ギャグ満載。そういうところもお茶目だけど、なんといってもシステムが最高に面白い。基本的には敵の城に攻め入って、マップ内の城を全部自分の領土にすればクリア、というありがちなシミュレーションなのだが、特筆すべきは戦闘部分。普通はAボタンをタイミングよく連射、なのだが、”たまご”を使ってエッグモンスターを呼び出すことができる。まあ、召喚みたいなものやね。だがそのエッグモンスターがかなり笑える。”なると”（攻撃がギザギザとうずまきとかだった気がする）とか、”ぞうさんだいおう”（”ぱおぱおー、おなかぽぽぽーん”とかいって攻撃する）とか。しかもその案は一般から募集したようで、エンディングで”○○県のナントカさんありがとーー”とかって紹介される。自分の考えたモンスターが、ゲームになってしかもエンディングで名前が流れるなんて、非常にイカしたシステムだと思う。また、自分の城での戦いでしかもたまごを持っていないと、”おくのて”が使える。ランダムで出てくるのだが、これがまた笑える。”ろくぶて”とか、FFをパロった”リューキシもどき”とか。まれに、”だいじんアタック”というのが出て、普段は王子に小言を言ってるだけの大臣が、老体に鞭打って、どこからともなく現れて敵を一掃して去っていく。運が悪けりゃ全滅しかねない”おくのて”、ギャンブル性が高くてかなり面白かった。続編をぜひ出していただきたいのだが、スクウエアには全く予定がないとのこと。一説によると、このゲームを作ったスタッフはもうスクウエアにいないとか。今なら中古で１０００円しないんじゃないかと思うので、（値段よりも探す方が問題か？）スーファミ持ってる人には、絶対、プレイしていただきたいです。

ロマンシングサ・ガシリーズ

自由度を売りものにした、これもスクウエアの意欲作。主人公を選べて、たくさんあるイベントを、どういう順番で進めていってもいい、というマルチシナリオの先駆けとなったゲーム。１から３まででたのだが、どれも全然違ってていい。おすすめは２。
２では”継承システム”というものがあって、ある国の王が、何代も続いていくのだけどその記憶はそのままだ、ていう設定。最初に名前つけた主人公がずーーーっとでてこなくって、でたと思ったらラストボスと戦うだけ、というシュールさ。たまらん。しかも”次の王様”には、それまで仲間にした種族（職業）から好きに選べるので、ただの魔法使いとか、人形を王様にしちゃうこともできるのだ。
３もいけてる。ただ、ロビン（とでぶロビン）やロブスター、ゆきだるまなど、仲間にできるキャラはかなりいけてるのに、選べる主人公があんまり魅力的でないのがつらいとこです。そして特筆すべきはトレードイベント！！これにははまりまくった。ある会社の社長？かなんかになって、小さい会社を買収していくのだが、グループができたり、説得技（賄賂？）を覚えたり、そしてあのシンプルな駆け引きがたまんない。
大筋の話なんてあってないようなものだし、ミニイベントやシステムを楽しむのがよいです。それにしてもスーファミ中期くらいのスクウエアはほんといいゲーム出してるよね。
• パネルでポン
  通称パネポン。晩期にでた、任天堂のパズルゲーム。落ちものではなく、上がりもの。下からせり上がってくるパネルの、同じ色を４つつなげると消える、というシンプルなルールではあるが、このゲームの売りはアクティブ連鎖。要するに、一つのまとまりが消えてる間にカーソルを動かすことができて、連鎖が組めますよ、というもの。これがやたらに燃える。連鎖組みすぎて、処理が追いつかなくなることしばし。
  タイトルがややクソゲーチックだが、かなり良質。さすが任天堂。これで、キャラが有名だったらもっと売れたと思う。まあ、その後ゲームボーイで”ヨッシーのパネポン”がでたけど。売れたのかなあ？このテのゲームって、色がないと結構きついものがあるよね。あ、今はゲームボーイカラーがあるのか。

• マグナブラバン〜遍歴の勇者〜
  アスク講談社だったかな？から出た、おそらくほとんどの人は知らないであろう超マイナーゲーム。私も、ある雑誌で紹介されるまで全く知らなかった。
  騎士に憧れる羊飼いの息子が、ひょんなことから魔王とうばつ隊になり成長していくというありがちな話なのだが、他のゲームと異彩を放っている点がある。主人公の目的は”魔王をたおし平和を取り戻す”とかいうことでは決してなく、”一人前の騎士になること”。念願の騎士になり、旅にでたはいいが”一人前の騎士”って何だろう、自分は何のために戦うのか、という疑問を抱く。そして旅の過程でその答を自分で見つけだし、成長していく。そこにはまさに人と出会い、悩み、成長する等身大の少年がいるのだ。主人公が、レベルがいくつ、とかいう数値的な成長でなく精神的に成長していく姿に好感がもて、クリアしたあとに”よかったねえ”と言ってあげたくなるようなゲームであった。
  全体的にあまり緊張感がなく、ほのぼのして暖かみのあるゲームである。キャラクターやセリフ回しなどもセンスがあり、笑わせてくれるところも多い。例えば、王様に騎士に任命され、キャラクターが飛びあがって”バンザーイ”と言う。（しかも酒が入っている）”ありがとうございます”とか”光栄です”とか他にもあるだろうに、王様の前で”バンザーイ”はないだろ、”バンザーイ”は。また、仲間になる、自称”伝説の勇者”がいるのだが、その名も”ロトト”。なぜか扉の鍵をあけるのが得意で、名前も行動もかなりうさんくさい。しかも頼りない。ていうか、いいのか？それ。
  ゲーム初心者向け。うーん、どこがいいとは言えないがとにかく、すぐ終わるし一度やっていただきたい。きっと気に入るはず。壮大とかドラマチックとかいう言葉には程遠い、小粒な感じのRPGだが（実際クリアも簡単で私は一日で終わった）戦闘はオートで、ほっといても勝手に戦ってくれるのでらくちんだし、たまにはこんな庶民なゲームもどうでしょう。

• 熱血大陸バーニングヒーローズ
  なんだかクソゲーぽいタイトルで、聞いたこともない人が多いと思うのだけど、何をかくそうあのエニックスが出している超お買い得（新品５００円で売ってた）RPGである。エニックスはドラクエのイメージが強いが、それ以外でもマイナーだけど良質なRPGを多く出していると思う。
  このゲームは「ロマサガ１・３」のように複数のキャラの中から主人公を選べ、そしてその主人公によってストーリーが違う、というものだが、ロマサガよりはずっとストーリーに多様性がある。それぞれのキャラが旅にでる理由や途中で寄る街やダンジョンも異なる。まさに”全く違うRPG”が４つ集まったような形である。そして特筆しておきたいのが、４人の主人公それぞれをクリアすると、”第２の主人公”として新たに４人を選べることである。第２の主人公は、第１のキャラでプレイした際にチラッと会い（あくまでもチラッと会うところがポイント）、イベントやダンジョンなんかも大体同じなのだが、旅に出る理由、中ボスと戦う理由、要するに視点が全く違うのだ。登場人物それぞれにドラマがあることを、自然に実感できた。その点では、このゲームは「ドラクエ４」や「ロマサガ１・３」が目指し、達成できなかったものを見事に成功させていると言えるのではないだろうか。
  ちなみに、もう一つこのソフトのちょっぴりオリジナルな点を挙げておくと、戦闘時に”熱血値”というものが存在し、主人公がダメージを受ける度に増える。それが１００％になるとドラゴンを召喚できるのだ。（スクウエア系の”召喚”に比べるとややグラフィックがちゃちい気もするが、そこがまたいいところ）主人公がダメージ受けて嬉しいという、複雑な気分のゲームである。（注：このころはまだFF７がでていない）
  戦闘頻度が多いのがやや煩わしいが、戦闘自体そんなに面倒でないので（仲間がノンプレーヤーキャラなので勝手に戦ってくれる）、我慢できる範囲である。
  主軸となるテーマもしっかりしている。（現在人間が住む”地球”は、もと住んでいた”地球人”から奪ったもので、”地球人”を別の星に隔離し、差別してきた。その”地球人”が人間に復讐をする為悪の力を得る、というものである）
  一人の主人公に対し話もやや短めで、一日あれば一人分クリアできる。私は四日間連続で四人クリアした。（暇？）ぜひおすすめ。中古屋で見つけたら、ぜひ買ってプレイしていただきたい一本である。

セガサターン

プレイステーション

ニンテンドウ６４